効率の良い勉強の時間帯については、「朝型が正しい」「夜型が正しい」いろいろな意見があります。
しかし、どちらが正しくて、どらちが正しくないのか、ということは決まっていません。
或いは、「規則正しい生活を送る」という健康上、至極当然の事を声高らかに言う人もおられます。
しかし、その規則正しい生活ができない自分を精神的に追い込む人もいますし、規則正しい生活してなくてもいいタイプの人もいますし、逆に性格的に規則正しい生活をしなければ、自分自身で納得できないタイプの人もいます。

例えば、必ず毎日朝の7時に起きて、1時に寝ることを習慣にしている人もいます。
そういう人は、自分で決めたことを貫くが故に他人の意見にも左右されないタイプの人間です。
ですので、自分自身で決めた勉強方法やスケジュールでしっかり行えばいいのです。

「朝型」「夜型」どちらがいいのか?

朝型脳・夜型脳はどちらもアリ

朝型脳の人間もいれば、夜型脳の人間もいます。さて、適切で正しい勉強の時間帯というのは、朝と夜のどちらなのでしょうか?答えは両方アリです。

夜型脳への批判は間違い

朝型脳>夜型脳の構図

「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!
「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!という類の本があります。
これは、朝4時に起きる朝型脳の良さを述べています。
みんながスタートする始業前までに、自分は一仕事終えている状態なのです。
それが自分の中で一番納得できるやり方ならば、朝方脳で過ごせばいいのです。

しかし、だからといってすぐに朝型脳になれるわけではありません。
自分はどうしても夜じゃないと勉強できない人、夜型脳の人もいます。
そんな時、予備校の先生はことあるごとに、受験勉強は朝方脳の者が制すると口にします。
夜に起きて勉強してどうするんだ!という人もいますね。

特に浪人生になってきて、予備校に通うことに慣れが生じ、適当に過ごせるようになると、午前中はゆっくり寝て、その後に勉強するという人もいます。
すると予備校の先生は、「試験はいつやるんだ?試験は朝にやっている!」と言いいます。
こうやって、朝型脳の方が夜型脳よりも優れているという勝手な構図が出来上がります。

試験時間の多様化

実は今、試験時間は非常に多様化していて、午後から試験が始まる午後入試というものがあります。
この午後から入試というのは利点が多くあります。
まず、午後から試験を開始することで、通勤ラッシュに合わずに済みます。
さらに、日本の場合、受験期は一番寒い時期です。雪が降るといった天候状態によって受験の開始時間に遅れが出てしまった例もあります。

これにより、条件が変わった日を子どもが迎えることで、焦りや不安を持ってしまいます。
このように、焦りや不安を持ったまま受験が始まってしまうことを避けるため、昼以降から入試を始めるという、午後入試を既に初めている学校もあるのです。

もし、雪が降ってしまったり天候が悪くなったりしても、昼頃になってくると、雪も止み、気温も上がります。
さらに、通勤ラッシュには遭わずに時間にも心にも余裕ができます。
この午後入試を、学校が受験生を集めるための策の一つとして、行っている学校もあります。

大事なのは効率良く勉強すること

エビングハウスの忘却曲線

結局のところ、大事なのは入試を行う時間ではなく、学習方法や効率よく勉強をすることです。
受験界では勉強を語る上で「エビングハウスの忘却曲線」という言葉を頻繁に使用します。
ようするに、寝てしまうと前夜に記憶し勉強した量の半分が失われてしまうということです。
しかし、翌日に同じ部分をしっかりと復習することで、もう一度記憶が定着する方向に向かっていきます。

反復学習を徹底する

前夜に勉強した部分を反復学習するために、翌日にすぐ復習を行いましょう。
もし、朝に時間があり勉強時間を作れる人は、前夜勉強した内容を例え30分でも、1時間でも、反復しましょう。

例えば、数学の勉強で、昨日手こずったけれども最終的にしっかりと解けた問題があっとします。
新たな問題にチャレンジするよりは、翌朝に同じ問題を再度解いてみましょう。
経験上、このような反復学習を行うことで定着が図れます。

まとめ

  • 朝型夜型どちらがいいのか?
  • 夜型脳への批判は間違い
  • 大事なのは効率良く勉強すること

朝型、夜型に正解はありません。しっかりと予定を決めることを身につければ、あなた自身が効率が良く勉強できる時間帯に勉強するのがいいでしょう。

その上で、必ず翌朝に同じ問題を再度解くという反復学習を習慣付けることで記憶が定着します。

一番のポイントを最後に書きましょう。

自分の気持ちを一番大切にすることです。
徹夜で学習しても何もならない。
確かにそうかもしれません。
しかし、不本意ながら徹夜になっても自分は大丈夫であるように、徹夜も経験することです。

受験前夜に緊張で眠れなかったとしても、心の中で思えば良いのです。
「朝は必ず来るし、一晩ぐらい眠れなくても、明日一日なら大丈夫!」と。
夜はみんな寝静まっていて、一番集中できる、と思えば、それを貫くことです。

どんなことが起きても動じない「いい加減さ」を会得するために修行するのが、受験勉強だと思って下さい。

合格の向こうにゴールはあるのですから。