だれもが一度は考えことがある大きなテーマです。
嫌なこと、しんどいことから逃げたい逃避機制が働き、そのような質問を投げかける場合もありますが、実際に学生時代、真剣に考えたこともある人も少ないと思います。

でも、子ども達に尋ねられたら、どのように答えれば良いでしょうか?

人をふるいにかけるため、勉強は存在していると言われる人もいます。
確かに受験や採用試験などふるいにかけるためにその理解度・定着度で差をつけるために学習をするというのもあながち誤りではないようにも思います。

人類の長い歴史からみれば、こぞって学習をするようになってからはまだほんの僅かであり、かつては獲物をたくさん捕えることができる人が優秀であったのだと思いますし、ふるいにかけなくても明白でわかりやすい物差しがあったことと思います。

しかし、人間は高度に考えることができるので、他の動物と異なる進化をとげてきました。

そんなこと、僕には関係ないと子ども達は言うかもしれません。

でも、知らなかったことが分かり始める喜びは格別です。
そして、その奥がどうなっているかと考えること、その答えがまたわかることも格別です。

生きてさえいれば、身に付けた知識が人を助ける場面に必ず遭遇することとなります。
その日、その知識がなかった人、考える習慣がない人には、その使命がありながら、果たさず死んでいくことになります。これはとても悲しいことです。

偏差値の高い学校に入学するというのは全くもって関係ないことです。
ですが、勉強を実際にしたり、考える経験をしたことが多くある人がいる確率が高い学校がイコール偏差値の高い学校であるとは言えるかもしれません。(少なくとも、使えない丸暗記するだけで良い知識を有する人を学校は欲しがらなくなってきました)

もちろん、そこには、目的が上記のような人間の使命と思わず、学校に入学するだけだった人なら魅力はありません。
素晴らしいお友達と出会ってほしいです。

しかし、矛盾するようですが、偏差値が決して高くない学校にも、後々、その使命に気づいて勉強する人も必ずいます。

結果、学校には関係ないとは言えます。

先日、平方根を勉強している子どもから質問を受けました。「平方根を勉強しても将来使うところがないよね。どうして、する必要があるの?
平方根は生活には関係ないようでも、関係ある場面も遭遇します。

例えば、大工さんの持っているスケールには平方根表示かあります。
確か、角材の対角線の長さを計算するためだったと思います。
縦横各10cmの角材の対角線は三平方の定理から√100+100で√200ですから、14.1421356cmですよね。
要するに、正方形の対角線は一辺の√2倍、すなわち1.41421356倍です。

コピー用紙の縦横比は全て√2:1だとご存知ですか?
要するに、1.41421356倍なんです。
これが全紙をもっとも効率よく裁断できる比だからです。
どうして、√2倍にすれば良いのか、ですね。

縦の長さが横の長さの何倍か考えてみます。
縦が横のm倍が最適値とすると。

10cm×10cmの正方形の用紙があったとします。
これを半分に切ります。
縦は変わらず10cm、横は5cmです。
10/5m=mと式が立ちますね。
両辺にmをかけると
2=㎡
m=√2となりますね。
√2倍の相似比がうまくいくということです。

同様にコピーの拡大値を一度見せてください。
デフォルトで141%がありますね。
これは平方根を生活の中にも示している例です。

「そんなことどうでも良いし、やっぱり僕には関係ない」という子どももいます。

その時の究極の答えがあります。

それは我が子には言っても受けない台詞です。

学校の先生や塾の先生・家庭教師のような第三者だけが本気であれば言って効果のある台詞です。

「私のために嫌でも頑張って本気で勉強してみてほしい。そのうち、すぐに、本当に勉強してみて、その意味わかってきたと言う日が必ず来るから」

これは本当です。

信頼関係を築けた先生と生徒の間ではこの台詞と実際の勉強の意味がわかる日が繋がります。

良い先生と出会って下さい。