家庭内で子供とのコミュニケーションの中で、理解力が低いと親はイライラしてしまいがちです。
家庭では何とも思っていないとしても、幼稚園や小学校へ上がると子供の理解力が低いという事を指摘されることもあります。
自分の子供には障害があるのか?子供はわざとやっているのか?そう不安になってしまうこともあります。

しかし子供に悪気はありません。
何らかの理由によって、本来持っている理解力が発揮できなかったり、他の子供に比べて発達の過程がゆっくり進んでいたりするのかもしれません。

様々な要因を考えた上で、親が子供の一番のよき理解者になれるようにしましょう。
この記事では、そもそも理解力とはどのような事をいうのか、子供に対する親の接し方について考えていきます。

理解力ってどんなこと??

理解力については、様々な考え方があります。
学校の成績で考えたり、IQと呼ばれる知能指数で考えたり、発達検査や知能検査で数値を計測したりします。
今回は、「VAKの感覚」と呼ばれる理解力を紹介します。
このVAKは、1つの能力ががとびぬけている場合というよりは、平行して複数の能力を使用しています。

・視覚 Visual
映像や画像で物事を理解することが得意なタイプです。
頭の中で様々なことをイメージできるため、創造性に優れています。
しかし、自分の持っているイメージが強すぎて、言葉の選び方を間違えてしまったり、言葉で伝えることが難しかったりする場合もあります。

・聴覚 Auditory
音声を記憶したり言葉を使用したりすることが得意なタイプです。
自分の中で、言葉や言語をしっかりと持っていることが多く、文字や文章の読解が苦ではないようです。
しかし、理論的になってしまったり、早口で言語で圧倒してしまったりすることもあります。

・感情(体感覚) Kinesthetic
自分の動きや感情で物事を記憶しようとするタイプです。
体を動かしながら記憶学習するという勉強法もあります。
さらに、特定の感情で記憶が呼び起こされる場合もあります。
しかし身体を使うことから、落ち着きが無いと勘違いされてしまうこともあるようです。

子供はわざと親を困らせているわけではない

親の気を引くために、困らせるために、わざと理解出来ていないフリをしているのではないか?と疑ってしまうこともあるようです。
もしかすると、そういう時もあるのかもしれません。
しかし、悪気は無くいくら頑張っても理解することは出来ない場合もあります。

例えば学習障害や発達障害の場合は、理解力が極端に乏しかったり、知的能力が低かったりする場合があります。
このような場合は、子供を叱ることは悪影響となります。
専門家に相談することで、学校や家庭でどのように接すれば良いか知ることができます。

子供の長所を見つけてあげよう

子供を叱ってしまったり、短所ばかりが目についてしまったりしていませんか?気が付いたら大声で子供を怒鳴ってしまっていることが多くなった・・・きっと悩んでいる親御さんも多いかもしれません。
そんな時は、叱ることよりも褒めることを心がけてみましょう。

どんな人にも長所は必ずあります。
逆に短所であっても誰にでもあります。
短所を叱ることよりも、長所を褒めて伸ばしてあげるようにしてあげましょう。
子供の長所を見つけてあげる事も親の大事な仕事の一つです。

リフレーミングという心理療法があります。
それは、ネガティブな言葉をポジティブな言葉に言い換えるという方法です。
例えば、「声が大きくてうるさい!」と言うところを「いつも元気いっぱいだね!何かあった?」と聞いてあげれば、親と子供のコミュニケーションにもなります。

まとめ

発達障害の診断は専門機関で受けることができます。
ですが、子供の気になる行動全てが、障害があるのではないか?と心配し過ぎてしまっている親もいるようです。
まずは、子供が発達障害かどうかという事を確認するよりも、子供の事を理解してあげることが最も大事となります。

子供を理解する際は、短所だけではなく長所をしっかりと見つけてあげましょう。
そして、子供のよき理解者になり、長所を伸ばしてあげれば子供ものびのびと楽しく過ごせるようになります。

さらに子供を叱ったり注意する機会が減ると、子供の精神状態だけではなく、親の気持ちも楽になっていきます。
子供もためにも、親である自分自身のためにも、子供を理解し褒めてあげて下さい。