センター試験直前には、新しいことには絶対手をつけてはいけません。
基本的に新しい分野の勉強や、別の範囲の勉強はやらないようにしましょう。
新しいことを覚えるよりも今まで積み上げてきたものを徹底的に復習することが何よりも大切です。

例外の成功例
当塾生の中で、どうしても「政治・経済」の点数が伸びないという子がいました。
そして、正月明けから初めて「倫理」の参考書を開いて問題集を解きはじめたら、「先生、俺これの方が覚えられるかも!」と言って、僅か10日間の勉強で9割の点数をとった子もいました。
私立受験の選択教科との兼ね合いもありますので、お薦めはできませんが、一度、全ての選択教科の過去問を早い段階で解いてみて、「自分が合っている」と感じる教科を効率的に学習する方が得点がとれることは間違いありません。

見直しする部分をチェックしておく


実際の成功例のように、特定の一教科だけを勉強して、残りの教科全てやらずに、結果的にはうまくいったという生徒もいました。
どのやり方が一番いいということはありません。
ですが、基本は新しい勉強はせずに、見直し・再確認する箇所をチェックしておくという程度にしましょう。

夏休み以降の受験勉強例

夏休み以降に自分が受験勉強をしている中で、受験前のラストの10日間で見直そうと思うものにはチェックをつけておきましょう。

例えば今だったら、その見直ししたい部分をスマホで写真を撮る、あるいは、ルーズリーフを使っている子は、付箋をつける、問題集なら折り込みをいれるといった方法があります。

受験勉強をしている最中から最後の10日間で勉強しなければいけないこと、今はちょっと覚えられないけど最後の10日でもう一回復習しようという部分をあらかじめ決めておくということが大切なことなのです。

そうすることで、再度勉強したときに、新しい部分を初めて勉強するという感覚ではなくなります。

これもできた、見直しや確認をするようにしよう、と再度考えることができます。

受験界の「良問」は捨てるべき!


受験界にいると、「これは良い問題だな」と思う問題が多くあります。
ある意味では出題者にとっては、「どうだ!今回私が考えた問題はこれだ!」と思っているかもしれません。
その問題に対して、一生懸命やっている子がいますが、受験にとっては全く無意味な話なのです。

今までそんな「良問」揃いの入試問題なんて見たことがありません。
特に私立大学受験の場合は顕著で、いわゆる受験界でいう良問は、勉強する必要のない「悪問」で、出題者のマスターベーション・自己満足なのです。

大事なのは取れる問題を確実に正解すること

中学受験には「秒殺問題」というものがあります。
ひらめけば一秒で・一瞬で解くことができる問題です。
しかし、一個ずつ少しずつ解いていくと、非常に時間がかかってしまい、途中で計算ミスもしやすいというデメリットもあります。

このような「良問」「秒殺問題」は解けなくても、できなくてもいいんです。
むしろ、この「良問」「秒殺問題」は時間の無駄になってしまうので、捨ててしまいましょう。
それ以上に平素から出ている問題を確実に取っていくことが大切です。

7割の正解を目指した勉強

学校の定期テストは、限りなく満点に近い点数を目指して勉強します。
しかし、受験のテストは7割をとることを目指して勉強することが重要となります。

例えば偏差値70超えの有名進学校の合格最低点が9割な訳がありません。
どこの学校でも、受験で7割(相当高い場合でも8割)をとることが出来れば間違いなく合格します。

いくら例年に比べて今年の競争倍率が高くても、それは関係ありません。
自分がとらなければならない点数をとることが出来ればいいのです、確実に受験勉強で7割をとるような勉強をすることが必須です。
よって、世間で言われている「良問」「難問」「奇問」「秒殺問題」は捨てていいのです。
その分、いつも出ている必修問題を着実に正解しましょう。

過去問は10年分解くべし!


受験勉強では、赤本や過去問を使用して勉強する人が多くいます。
そして、3年分の過去問や赤本を解く人がいますが、本当に合格したいのなら、それでは足りません。
できれば過去問は10年分やるようにしましょう。

10年分の過去問を解いているうちに、学校の受験傾向が分かってきます。
もし、出題者が変わったとしても、傾向は踏襲されていることが多いので、毎年同じようなタイプの問題が出題されています。

過去問を入手する方法

以前の私立大学の場合は、わざわざ通っている予備校の先生に頼んで、古い赤本や過去問をもらったりしていました。
しかし、今はそれなりの名前がある大学の場合、データ化されていたり、アマゾンの中古販売で赤本が売られていることもあります。
そういう中古品も含めて、最低10年分、できれば20年分の過去問を解いてみましょう。
すると、なんとなくではありますが、受験する学校の歴史まで知ることができます。

過去問を解くことの重要性

自分の大学に誇りを持っている大学の場合、かなり特殊な問題が出ることもあります。
例えば、多いのは受験生の選択教科の「日本史」です。
大学のホームページを読み込んだり、沿革や歴史を知ったりしないと解けないような問題もあります。

「こんな問題解けるはずがない!」と思ってしまいますが、「うちの学校に入りたいならそれくらい勉強して、問題も覚えなさい!」という大学からのメッセージなのです。
いくら全ての教科書や資料集を端から端まで覚えたとしても、解くことはできないのです。

高校受験と大学受験の違い

高校受験になると、「奇問」や「難問」は、後に文部科学省やその傘下の教育委員会から注意を受けることがあるそうです。
これは学習指導要領に入ってない問題や、逸脱している問題を出してしまうと、都府県の教育委員会に抗議が入るからです。
よって、高校受験の場合は、オーソドックスにやるべきことをしっかりやることが重要なのです。

大学入試は、大学独自の方向性や受験傾向があります。
過去問を有効的に使うということがとても大事なので、しっかりと対策を行いましょう。
更に言いますと、志望大学に入りたいと思う気持ちがあるのなら、「うちの学校の研究はしたよね?」と学校側から面接されているのが入学試験だと思うことです。
「本当に入りたいんです」という気持ちがあれば、何をしますか?
一度は実際に見学しますよね?
その学校の過去問は解きますよね?
20年やれば出題者も変わってる可能性もあるでしょうし、意味もないという人もいますが、とんでもないです。入学したいと思う気持ちを表すのなら、その学校に関わることはできるだけ多く吸収しなければならないんです。
理屈ではありません。その気持ちが強い人の順番に合格が決まっていくと意識することです。