本居宣長という名前は、日本史の授業で聞いたことがある人も多いのではないか?彼は、江戸時代の国語学者であり、国学四大人の一人である。彼は、読解が難しいとされていた、古文や文献を訳し、「古事記伝」などを著した。
国学を大成させて国学者としても有名であるが、多くの優秀な弟子を育てた先生としても素晴らしい人物であった。さらに、独自の勉強法を作った、今の時代でも学ぶ部分が大変多い人物である。
この記事では、本居宣長の人生と、勉強方法について簡単に紹介していく。軽く日本史の勉強をしているような気持ちで、是非読んで欲しい。
目次
本居宣長と国学四大人
まずは、本居宣長という人間について簡単に説明していく。
本居宣長は、江戸時代の国学者・であり医者でもある。
受験勉強では、本居宣長=古事記と合わせて覚えることも多い。
彼は、日本古来から伝わる文献の読解に力を注いだ。
読解が難しい、意味が分からないとされていた文章も、日本人のもつ本質・情緒・文学の本質を理解し著した。
彼が注釈した・著した代表作には「古事記伝」「源氏物語の一部(玉くしげ)」「玉勝間」がある。
国学四大人
江戸時代の国学を大成した4人は、本居宣長・荷田春満・賀茂真淵・平田篤胤がいる。
本居宣長以外の3人を簡単に説明していく。
関係性からよみとると、まずは荷田春満が多くの国学の基礎を作った。
さらに、賀茂真淵は荷田から国学を学んだ。
さらに、賀茂真淵の門下生として本居宣長が研究を重ねた。
その後、本居から強く影響を受けた平田が、国学や古道の精神を拡大し強化した。
荷田春満は、国学者であり歌人である。
彼は、万葉集・古事記・日本書紀の読解するにあたり、国学の基礎を築いた。
さらに復古神道とよばれる、日本古来の正しい神道のみを取り戻そうとする運動を提唱した。
賀茂真淵は、荷田の弟子である。
荷田の研究を引き継ぎ、万葉集を著した。
彼は、歌人としても活躍し、本居宣長など特に優れた門下生を県門十二大家とした。
さらに多くの弟子を輩出し、優れた男性4人の弟子を県門の四天王・優れた女性3人の弟子を県門の三才女とした。
平田篤胤は、国学者・思想家であり、荷田の提唱した復古神道を大成させた人物である。
本居宣長の死後、門人と自称し夢の中で師弟関係を結んだという程、熱烈な心酔っぷりであった。
学者や研究家向けの教えだけではなく、庶民に向けた教えも説いた。
本居宣長から学ぶことって?
ここまできて、本居宣長についてたくさん学べた!考えることができた!なんていう人はほとんどいないだろう。
知れば知るほど,学べば学ぶほどわからない部分も増えてくる。
このように一発ですべてがわかる人はそもそも学ぶ必要がない。
・・・といったことを本居宣長は教えを解いた。
実は、江戸時代に生きた本居宣長の勉強法は、今の私たちにとって役に立つ部分が多くある。
次に、実際に本居宣長の勉強法を紹介していく。
初学者はどの本から読めばいい?
初めての教科書を見るとき、全ての問題が分からなくったってしかたがない。
できないところは飛ばし、その分からない問題でつまづきしっかり読み込む必要がないのだ。
感覚でいえば、パラパラとページをめくって、流し見するような気持で本を読む。
どのみち初心者は内容が分からなくて当然であり、どのみち内容がわからないということが前提で当然。
日本人がいきなりロシア語の本を読んでも意味が分からないのは当然である。
しかし、分からなくても目にうつす、見たことがある!と思うことが大切。
学問は継続に尽きる
入門書「うい山ぶみ」
以下は、本居宣長が弟子に向けて作成した、入門書いわば教科書である「うい山ぶみ」一文である。
詮ずるところ学問は、ただ年月長く倦まずおこたらずして、
はげみつとむるぞ肝要にて、学びようは、いきょうにてもよかるべく、
さのみかかわるまじきこと也。引用元:うい山ぶみ
直訳すると、
学問は長い年月をかけて、怠ることなくひたむきにしていれば必ず実がなる。
方法は問わないのでとにかくやり続けることである。引用元:うい山ぶみ(直訳)
という意味である。
勉強をするとき、効率的な方法・要領の良い勉強方法を何かと試みる。
しかし、ある程度勉強方法が確立するまでは、この勉強方法は正しいのか、この問題集は本当に良いのか、不安になってしまう。
しかし方法はどんな方法でもいいから、とにかく勉強を継続してコツコツ毎日行うことが大切なのである。
好きなことを好きなようにやる
嫌なことをやってもやる気が出ない、勉強はしたくないけど漫画を読む時間はある、こんな体験をしたことがある人は多いのではないか?自分の好きなことは進んでできるが、嫌なことからは目を背けてしまう。
しかし、これを逆手にとれば、自分のやりたいことならば飽きずに続けることができるのだ。
自分の好きなことを仕事にする・自分のやりたい事を勉強する、こうすれば自然と勉強に対するやる気がでる。
勉強を進んでやるにはどうすればいいのか、それは学問を好きになればいい。
それでは,学問を好きになるのはどうすればいいのか?例えば、ゲームが好きだから将来ゲームの会社に就職したい。
プログラミングや理系の知識は当然なくてはならない。
パソコンプログラミングの勉強や、理系の勉強を進んでできるようになる。
自分のために、自分の好きなことのために勉強すること・何事も継続すること、このような行動は今後の人生でも生かされていくことである。